ブロモ山観光前泊 (2016/07/14)

Batu（バトゥ）のMuseum Angkutを出発したのが、午後3時過ぎ。
ブロモ山には翌日登頂するとして、今晩は麓の村で前泊することにした。
運転手の話ではBatu（バトゥ）からその麓の町まで2時間くらいだろうということで、夕方には到着できる見込みだった。

ところが来るときにも遭遇した渋滞が、途中でもまた遭遇。
ノロノロ運転で1時間ほど行ったところから、ブロモ山方面に右折。
ここからはすいすい早かったが、行けども行けども山道の連続。
辺りは当然暗くなり、Google Mapで位置を確認するも、お目当てのブロモ山の麓までは程遠い。

Batu（バトゥ）を出て4時間。
ブロモ山の外輪山のGunung Penanjakan（プナンジャカン山）の麓のTosari（トサリ）という小さな村に着いた。
時刻は夜7時半に近かった。
どこからともなく1台のオートバイが近づいて来て、「Penginapan（旅館）を探しているのか？」と言ってきた。
いわゆる旅館斡旋屋である。

もともと予約もせず行き当たりばったりの旅行である。
部屋を見るだけ見て悪ければ他を当たるだけである。
10分ほど下ったところに旅館はあった。
1部屋だけ空いていて、隣もその隣も満室という。

650,000ルピア（邦貨で約5,400円）という法外な値段と思うが、嫌ならば他を当たってくれという。
そうこうしているうちに時間は刻々と過ぎて、気温もどんどん下がって寒いし、価格交渉も足元を見られる始末。
時期的な問題もあって観光客は多く、ネットで見てもホテルだと百万ルピアを超える。
結局、600,000ルピア（邦貨で約5,000円）まで値切って泊まることにした。



部屋は奥の階段を上がった2階。



車も盗難対策で旅館の中に入れた。



前の道路に面した部屋でベランダに出ていける。



厚手の毛布が準備されている。
幸いベッドのクッションは申し分ない。



正面のドアの向こうがトイレとシャワールーム。



石鹸もシャワーも歯ブラシも何もない。
お湯は出るというがしばらく待ったが水のままで温まる気配はない。
バスタオルもハンドタオルもない。



そばに大きなバケツと手桶。



ハンドシャワー付きのトイレ。
しゃがみ便器ではなく腰掛便器だったが、なぜか便座や便蓋がびっしょり濡れていた。



足元に下駄があった。
トイレのほうが一段高い所に設置されていたので、昔はしゃがみ便器だったのかもしれない。



TVは室内アンテナであるが、山間ということもあって電波の具合が悪いのだろう、どのチャンネルもまともに見られる画像は映らなかった。
インターネットやWifiはもちろんない。

ブロモ山の観光の目玉は山頂から見る日の出であるが、ハードトップ（どうやら車のようである）で行くなら午前3時半に出発とのこと。
オートバイ（オジェック）なら4時半でも間に合うらしい。
それを聞いて筆者は日の出を見るのは諦めた。
そうまでして日の出を見たいとは思わなかった。
朝7時にオートバイで出発することを旅館にお願いし、DP（前金）100,000ルピア（邦貨で約830円）を渡した。

夜は津々と冷えてきて、厚手の毛布でも寒い。
おまけにベランダから下を通るオートバイのエンジンの音が直接入ってくる。
あまり眠られずにうとうとしていたら、旅館の宿泊客らが起きて、ブロモ山の日の出観光に出かけるのであろう、騒がしい。
天井裏では時折ネズミが駆け回る音が聞こえる。

一夜明けて、旅館の外を見ると遠くにGunung Arjuna（アルジュナ山）がくっきりと見えた。



昨夜は暗い中でチェックインしたので、辺りの状態はほとんど分からなかった。



山の傾斜に這うように住宅が建っている。
所々緑の部分はキャベツ、ジャガイモ、ブロッコリー、カリフラワーなどを栽培しているようだ。



旅館の下はキャベツ畑であった。

旅館の主人に会ったので、石鹸やタオルがなかったと文句を言ったが、「この辺の旅館は全部そうだ」という。
お湯も出なかったというと、「なぜ私に言わなかった、言ってくれれば出してやったのに」という始末。
この旅館に泊まることもなかろうが、間違えても泊まらないように、旅館の名前書いておく。
BROMO ADIという旅館名である。

さて、いよいよブロモ山観光に出発する約束の7時である。